朝と夜をくりかえし

あんスタでプロデューサーをしつつ、その他いろいろなものに手を出してる限界オタクの文字量多め壁打ちブログ

人気絶頂、勢い天井知らず!鬼滅の刃の魅力

f:id:iori_mitsuio:20201101094302j:plain

アニメ第一話のアイキャッチ 炭治郎と鬼化した禰豆子
(C)吾峠呼世晴集英社アニプレックスufotable

 

 アニメ第一話で見えている沼に見事沈んだ管理人が、アニメ化の大成功で国民的作品に成長した鬼滅の刃を紹介します!

 

 
鬼滅の刃とは?

これは、日本一慈しい鬼退治

キャッチコピー(C)吾峠呼世晴集英社

 2016年11号から2020年24号まで週刊少年ジャンプで連載されていた漫画。通称は鬼滅。作者は吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)先生。

 漫画の時点ではジャンプ本誌の中堅だった。非常に暗い1話と特徴的な絵柄から、誰もが(これは10話打ち切りコース……)(読む人選ぶだろうな、俺は好きだけど)(ハガキ送るけどダメやろな)などなどと思うほど。その後定着してもとにかく「ツウ向け」の作品扱い。

 しかし流れが変わったのは2019年。アニメ化を機に人気に火が付き、19話『ヒノカミ』神作画によって一躍世界に発信される。最終回を迎える頃には『鬼滅フィーバー』が巻き起こり、映画公開中の現在に至るまで社会現象を巻き起こすことになった。

 今回は鬼滅の刃の魅力をオタクの視点からディープに解説していきたいと思います♪

 

あらすじ

 まずはストーリーから。あらすじをどうぞ↓↓

時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、
ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。
さらに唯一生き残った妹の禰豆子は鬼に変貌してしまった。
絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、
妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、
“鬼狩り”の道を進む決意をする。
人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる――!

あらすじ(C)吾峠呼世晴集英社

 物語の舞台となるのは大正時代の日本。明治の時代に侍の歴史は終焉を迎え、文明開化により西洋の文化が流入し生活に混じりはじめた頃。しかしまだ多くの人々は着物を着て農業によって生計を立てていた、そんな時代のお話。

 主人公の炭治郎はある日、家族を殺され、唯一残った妹・禰豆子も人食い鬼に変貌してしまう。直後、鬼殺の剣士を名乗る青年に道を示され、妹を守るため、妹を人に戻すため、炭治郎は鬼狩りという夜闇を駆ける道を選ぶのだった。

人気の秘密

シンプルだけど奥深いストーリー

 上記あらすじの通り、変わった設定は特にありません。ファンタジーでは王道の、家族を失った主人公が旅をする流離譚です。

 強いて言うならば、炭治郎の目的が少年誌でありがちな「家族の敵を討つ」というよりも、「妹を元に戻す」ということに重点が置かれている点。これがキャッチフレーズである「日本一慈しい鬼退治」に通じる、主人公・炭治郎の精神性の現れなんですね。

 この主人公の「慈しさ」が、シンプルなストーリーに奥深さを出している秘密です。炭治郎はどんなときも礼儀正しく、努力家で、人のために戦うことができる優しさを持っています。そしてその優しさは時に、敵だった鬼にすら憐れみという形で向けられます。元は人だった鬼たち。鬼に変えられた妹。人と鬼の線引きはどこにあるのか人とはなんなのか。そんなことを考えさせられる深いストーリーとなっています。

厚みのある個性豊かなキャラクターたち

 鬼滅の刃の魅力はやはりキャラクターたちにあります。正統派に見せかけてズレていて、でもやっぱり正統派という絶妙な設定が読者の心を掴みました。ほとんどのキャラクターが第一印象最悪→見直す→感動というカタルシスを味わえる構成となっているので、嫌いなキャラクターがいる!という話は敵を除けばあまり聞かないです。

 また、私のいうキャラクターの厚みというのは、設定に納得の行く背景がある、という意味なのですが、鬼滅の刃は分厚いです。みんな辞書くらい考える余地があります。

 たとえば有名な炭治郎の「長男だから我慢できた」という言葉。一見冗談のようなセリフですが、このセリフの背景には大正時代の長男、しかも既に父を亡くして家業を継いでいるという設定があるのです。炭治郎は年若いながら家長として、母や弟妹を守る立場であった「長男」。だから我慢できる、いや我慢しなければならない……。

 考えながら読み解いていくほど、キャラクターが生き生きと魂を持って動き出す、まさに血の通った人物なのです。

吾峠先生独特の台詞回し

 

f:id:iori_mitsuio:20201110134000j:plain

鬼滅の刃第1巻の作者近影 見事なワニである(C)吾峠呼世晴集英社

  作者の吾峠呼世晴先生、通称ワニ先生。鬼滅の刃の面白さの一端を担っているのが、先生が書き上げる独特のセリフ回しです。

 例えば2話の「何なんだ頭に腕なんか生やして」。いやツッコムのそこか?そこか…いやでも何なんだそのセリフ回し!!となる、なんとなくクスッと笑えるセリフが多いのが鬼滅の刃の特徴です。シリアスな場面でもこんな感じなので、シュールギャグとしての側面もあります。

 しかし、それだけではありません。8話で消えゆく鬼へと向けた「神様どうか この人が今度生まれてくる時は 鬼になんてなりませんように」という言葉。あまりに真っ直ぐで飾り気のない祈りの言葉は、だからこそ真っ直ぐと読者の心に届きます。

 鬼滅の刃は難しい言葉はほとんど使われていません。多くが簡単で勢いのある口語です。それが逆に「良い」のです。

最高峰クオリティのアニメ化

 制作会社はFateシリーズのアニメ化でおなじみのufotable。その筋……つまりアニオタの間では有名な会社です。かくいう私も鬼滅の刃を初めて見た時、「これ制作会社どこ?ufo?」と妹に聞いたくらいです。ことバトル物に関しては絶大の信頼があります。

 鬼滅アニメ化の成功の秘訣は、ズバリ「原作に忠実」かつ「原作補完がすごい」です。良くも悪くもアニメは動画です。動きます。そして尺という時間があります。なので、アニメ化の都合でカットされる場面というのが出てくることあるのです。しかし、ufoはそれをしませんでした。

 暗い1話も、地味な修行編2話も、一切カットせずにアニメ化しました。しかも、漫画では分かりづらい前後の動きを追加することで、物語が自然に流れる形に整えてくれました。伝説の19話「ヒノカミ」のあの名シーンも、実は原作絵は数コマしかないのですが、劇場版クオリティに仕上げてくれるufoの実力。アニメオリジナルの部分も非常に原作再現率が高く、原作に対するリスペクトが感じられる良いアニメ化にだったので、原作ファンも大満足。その口コミが広がりに広がり、オタクも一般人もみんなが見る大人気アニメへとステップアップしたのです。

まとめ

 ここまで読んでいただきありがとうございました。少しでも鬼滅の刃の魅力が伝われば幸いです。

 最後に個人的に史上最高だと思っている、鬼滅の刃のすべてが詰まった広告文で締めくくらせていただきたいと思います。このフレーズを考えた人はきっと天才ですね。

死闘の果てでも、祈りを。
失意の底でも、感謝を。
絶望の淵でも、笑顔を。
憎悪の先にも、慈悲を。
残酷な世界でも、愛情を。
非情な結末にも、救済を。
重ねた罪にも、抱擁を。

これは、日本一慈しい鬼退治。

新宿メトロ広告(C)吾峠呼世晴集英社

 まだご覧になっていない人はこれを機に鬼滅の刃に触れてみませんか?

 既にハマっている人はアニメが最後まで駆け抜けられるよう全力で応援しましょう!!

 閲覧ありがとうございました。

紙の書籍版

 

電子書籍

 

当サイトは配信されているゲームアプリ等のスクリーンショット画像を利用しております
該当画像の転載・配布等は禁止しております